施設基準

8月1日の施設基準確認とベースアップ評価料報告の点検ポイント

編集部 2026年10月28日 読了目安 約5分
8月1日の施設基準確認とベースアップ評価料の報告|院内掲示・ウェブ掲載の点検ポイント

施設基準の届出は、提出して終わりではありません。届出後も要件を満たしているかを確認し、院内掲示やウェブ掲載を実態に合わせて更新することが大切です。

毎年8月に関係する実務には、施設基準の適合性確認・定例報告と、ベースアップ評価料の賃金改善に関する報告があります。それぞれ目的や確認する資料が異なるため、分けて管理しましょう。

この記事では、令和8年度診療報酬改定を踏まえ、医療機関の担当者が押さえておきたい確認事項を整理します。

まず押さえたい、2つの報告の違い

確認・報告目的主な確認内容施設基準の適合性確認・定例報告届出済みの施設基準を引き続き満たしているか確認する人員、設備、診療体制、実績、掲示などベースアップ評価料の賃金改善に関する報告評価料による収入と賃金改善の実施状況を報告する評価料収入、対象職員、賃金改善額、計画と実績など

ベースアップ評価料の報告を済ませても、施設基準の適合性確認が不要になるわけではありません。担当者や管理する資料が異なる場合もあるため、院内でそれぞれの役割を決めておくと安心です。

なお、8月1日現在の自己点検と、個別の様式の提出は同じではありません。定例報告の対象や提出の要否、様式、期限は、年度や医療機関の種別、届出内容、管轄する地方厚生(支)局の案内を確認してください。賃金改善に関する報告も、対象年度や区分に合った案内を確認しましょう。

施設基準は8月1日現在の状況を確認

届出を行った医療機関は、毎年8月1日現在で施設基準への適合性を確認し、その結果について報告する取扱いです。まず届出済みの項目を一覧にして、届出控えと現在の体制を照合しましょう。

確認する際は、次のような資料が役立ちます。

  • 届出書の控えや受理に関する記録

  • 職員の配置や勤務状況を確認できる資料

  • 設備・システムの利用状況や運用記録

  • 院内掲示やウェブ掲載の内容

  • 研修記録、実績資料、提出記録など

要件を満たさなくなった場合や届出区分に変更が生じた場合は、定例報告の時期を待たず、該当する通知と管轄局の案内に沿って必要な手続きを確認してください。

医療DX関連の体制は、実際の運用まで点検

電子的診療情報連携体制整備加算を届け出ている場合は、自院の届出区分に応じた要件を確認します。例えば、オンライン請求やオンライン資格確認、診療情報の閲覧・活用、電子処方箋や情報共有への対応状況、情報セキュリティなどについて、設備の有無だけでなく実際の運用も点検しましょう。

項目ごとの要件や経過措置は届出区分などによって異なります。上記は確認の切り口であり、すべてが一律に必須という意味ではありません。最新の施設基準と通知を確認してください。

院内掲示とウェブ掲載もあわせて見直す

施設基準に関する情報は、届出内容と実際の体制、患者さんに示す情報の整合性が重要です。院内掲示とウェブ掲載の対象・内容を確認し、必要な更新を行いましょう。

  1. 届出済みの項目と、現在の診療体制を確認する。

  2. 掲示・ウェブ掲載が必要な事項を、最新の通知で確認する。

  3. 院内掲示とウェブサイトに古い名称や実態と異なる説明が残っていないか確認する。

  4. 更新日、掲載ページのURL、掲載内容の画像などを記録として整理する。

  5. 更新の担当者と、届出や体制が変わった際の連絡方法を決める。

院内掲示だけを更新し、ウェブサイトに旧制度の説明が残ることもあります。更新時は両方を確認する運用にしておくと、情報の食い違いを防ぎやすくなります。

ベースアップ評価料は収入と賃金改善の実績を確認

ベースアップ評価料を届け出ている場合は、施設基準の確認とは別に、賃金改善に関する計画と実績を整理します。

  • 評価料による収入を集計できるか

  • 対象職員や賃金改善の方法が計画と合っているか

  • 給与台帳などで実際の改善額を確認できるか

  • 計画と実績の差を把握しているか

  • 対象年度・医療機関区分に合った様式と提出期限を確認したか

  • 提出した資料や送信記録を保存しているか

中間報告書や実績報告書などの提出要否・時期は、対象年度や区分により確認が必要です。最新の厚生労働省および管轄する地方厚生(支)局の案内に従って対応しましょう。

担当者向けチェックリスト

  • 届出済みの施設基準と届出控えを確認した

  • 8月1日現在の人員・設備・体制・実績を点検した

  • 管轄する地方厚生(支)局の定例報告の対象、様式、期限を確認した

  • 院内掲示とウェブ掲載が届出内容や実態と合っているか確認した

  • 掲載ページのURLや更新記録などを整理した

  • ベースアップ評価料の対象年度、報告様式、期限を確認した

  • 評価料収入と賃金改善の実績を照合できる

  • 届出・点検・報告に関する資料の保管場所と担当者を決めた

施設基準の確認、掲示・ウェブ掲載、賃金改善の報告をそれぞれ整理し、変更があった際にも更新できる体制をつくりましょう。

参考資料

※本記事は一般的な情報をまとめたものです。実際の届出、報告、掲示および算定にあたっては、最新の告示・通知・疑義解釈と、管轄する地方厚生(支)局の案内を確認してください。