施設基準

電子的診療情報連携体制整備加算のWEB掲示、8月1日の適合性確認までに見直すべきポイント

編集部 2026年10月28日 読了目安 約4分

WEB掲示は施設基準の一部

電子的診療情報連携体制整備加算では、オンライン資格確認・電子処方箋・診療情報の共有・医療DXへの対応状況などについて、患者に分かりやすくホームページ上で周知することが求められます。つまりホームページは単なる広告媒体ではなく、届出内容や医療機関の体制を患者に公開する「施設基準管理」の一部という位置づけです。確認すべき状態は、次の3点に整理できます。

  • 必要事項がホームページ上で公開されている

  • 現在も正しい内容で掲載されている

  • 院内掲示および実際の運用と一致している

「ホームページに載せた」で終わりではない

実際の医療機関では、一度掲載したまま更新していない、院内掲示だけ変更してホームページの修正を忘れている、制作会社へ依頼した後の確認をしていない、といったケースが起こりがちです。令和8年度改定では医療DX関連の評価体系が見直されました。旧制度名や旧要件の説明がホームページに残っている場合、院内掲示・届出内容・実際の運用との間に不一致が生じるおそれがあります。特に「医療DX推進体制整備加算」など、改定前の名称や説明がそのまま残っていないか、現在の届出内容と照合のうえ、必要に応じて修正しましょう。

適合性確認で確認したいWEB掲示チェック項目

  • 内容の更新:旧制度名や古い説明が残っていないか(証憑:更新前後の画面、更新履歴)

  • 院内掲示との一致:院内掲示とホームページの説明内容が一致しているか(証憑:院内掲示の写真、対照表)

  • 実際の運用との一致:オンライン資格確認や電子処方箋などの実態と合っているか(証憑:運用資料、システム稼働資料)

  • URLの有効性:リンク切れや非公開設定になっていないか(証憑:確認日、URL一覧)

  • 更新日・担当者:いつ、誰が、何を更新したか確認できるか(証憑:作業記録、CMS履歴)

  • 証憑保存:確認時点の掲載内容を後から説明できるか(証憑:PDF、スクリーンショット、保存日時)

WEB掲示だけの専用報告様式はあるのか

WEB掲示だけを単独で提出する専用様式が、常に設けられているとは限りません。実務上は、施設基準の適合性確認・定例報告のなかで、ホームページ掲載を含む届出要件を現在も満たしているかを自己点検し、管轄する地方厚生(支)局が案内する対象項目・様式・提出方法に従って対応することになります。基本的な対応の流れは、次のように整理できます。

  1. 現在の届出内容を確認する

  2. 院内掲示とホームページ掲載を照合する

  3. 実際の運用と掲載内容が一致しているか確認する

  4. 必要な修正を行い、公開画面を確認する

  5. URL・更新日・更新担当者を記録する

  6. PDFやスクリーンショットを証憑として保存する

  7. 地方厚生(支)局の定例報告案内に従って対応する

「WEB掲示を報告する」のではなく、「WEB掲示を含めて施設基準を満たしている状態を、いつでも説明できるようにしておく」と捉えると分かりやすいかもしれません。

保存しておきたいWEB掲示の証憑

適合性確認・個別指導・監査・院内点検などに備え、少なくとも次のような資料は保存しておくことをおすすめします。

  • WEB掲示ページの公開URL

  • 公開画面のPDF・スクリーンショット

  • 更新日時と確認日

  • 更新担当者・確認担当者

  • 編集・公開履歴(CMSの更新ログ等)

  • 更新前後の比較資料、掲載文面の承認記録

スクリーンショットは画面の一部分だけを切り取るのではなく、医療機関名・対象ページ・掲載文面・確認日が分かる状態で保存すると、後から見返したときに管理しやすくなります。

よくあるWEB掲示の見落とし

見落とし1:ホームページだけ旧制度のまま — 院内掲示は更新済みでも、ホームページに改定前の加算名や説明が残っているケースです。

見落とし2:ホームページ更新時にページが消える — リニューアルやドメイン変更にともない、施設基準の掲載ページが削除・非公開になってしまうことがあります。

見落とし3:掲載していた証拠が残っていない — 過去に掲載していても、PDFやスクリーンショットがなければ、確認時点でどのような状態だったかを説明できません。

見落とし4:更新担当者が分からない — 制作会社や退職した担当者しか操作方法を知らず、制度改定時にすぐ修正できないケースがあります。

まとめ

電子的診療情報連携体制整備加算に限らず、施設基準のWEB掲示は「一度載せたら終わり」ではなく、継続的な管理が前提の業務です。これからのWEB掲示は、ホームページ担当者だけの業務ではなく、医事・総務・事務長・院長・システム担当者が連携して取り組む「施設基準業務」のひとつと捉えておくとよいでしょう。

おまかせ施設基準掲載ポータルでは、施設基準ごとの掲載文言・更新履歴・証憑(スクリーンショット等)を一元管理でき、改定時の旧制度名の残存や証憑の保存漏れといった見落としを防ぎやすくなります。自院のWEB掲示体制に不安がある場合は、お気軽にお問い合わせください。